睡眠の質が低いと便秘が悪化する?

あなたは日ごろ、よく眠れていますか?

「いつも朝起きるのがツラい」

「午前中、頭がボーっとすることが多い」

「寝ているとき以外眠い」

などの症状を日ごろ感じられているあなたは、日々の睡眠の質が低くなっている可能性が高いです!
そして睡眠の質が低いことが、あなたの便秘を更に悪化させている可能性があります!


先に結論を述べさせていただきますと、
腸と脳はつながっているため、睡眠の質が低いと便秘になりやすい
のですね!

腸と脳はこのような関係性を持っているため、
睡眠の質は、便秘改善には非常に重要なポイント
と言えるのですね!


今回は睡眠不足や睡眠の質低下が腸内環境を悪くする理由と、どのように便秘悪化につながるのか、という内容についてご紹介させていただきたいと思います!

睡眠の質が低いと腸が不健康になる理由

睡眠の質が低いと便秘になる



一見全く関係がなさそうな便秘と睡眠ですが、なぜ睡眠の質がダイレクトに腸へと影響を与えてしまうのでしょうか?

その答えは、
『脳腸相関』という働きで、脳と腸はつながっている
こういった性質を持っているために起きてくるのですね!


腸管には神経細胞が非常に細かく網の目のように張り巡らされており、この発達した神経細胞は体の司令塔である脳を介さずに動くための重要な器官です。

そして発達した神経細胞は、脳との連絡を密に取り合うための役割も担っています!
腸は単独で動くこともでき、そして司令塔である脳への連絡も密に取り合うこともできるので、まるでやり手のサラリーマンのようですね!

『腸と脳が連絡を密に取り合っている』とは例えば、

【脳→腸への連絡による影響】
仕事のことを考えるとストレスを感じてお腹が痛くなったり、嫌だと思うことを考えると便秘や下痢を引き起こしたりする。

【腸→脳への連絡による影響】
腸の栄養不足や不摂生などが腸内で炎症を引き起こし、そのストレスが脳へと伝わることで集中力が落ちたり、頭がボーっとしたり、認知力が低下したりする。

などが該当します!


脳と腸は良いことも悪いことも密接に関係しあう特性を持っているため、
睡眠不足による脳の疲れは、そのまま腸の悪影響につながってしまう
ということなのですね!

腸内細菌の概日リズムが狂うと毒素を出す

腸内の概日リズムが狂うと毒素を出す



私たちの体には概日リズムという働きが備わっており、地球の自転(24時間周期)に同調して体内環境を合わせたり変化させたりというシステムがあります。

このシステムは脳の大脳視床下部に存在していますが実は、
腸内細菌にも同じように概日リズムがあることがわかってきました!


睡眠不足や睡眠の質低下により脳の概日リズムが狂うと、頭がボーっとしたり、常に眠かったり、集中力が続かなかったりします。

そして腸内細菌の概日リズムが狂うと、腸内環境でストレスがたまります。
腸のストレスがたまるとリポ多糖と呼ばれる毒素を出すのです!

このリポ多糖という毒素は発熱を引き起こしたり、倦怠感や免疫障害、肥満なども増大させます!


アメリカにおいて2日間4時間程度の短時間睡眠を行った場合の研究があり、肥満を増大させる要因となるファーミキューテス門が増加したという結果が出ました。
ファーミキューテス門とは、多糖類などを分解してエネルギーを脂肪細胞に蓄える働きをする細菌のことで、肥満の人の腸内に多く存在しています。

たったの2日間睡眠不足になっただけで、肥満を増大させる腸内細菌であるファーミキューテス門が増加してしまうということは、日々の私たちの瘦せにくさも睡眠不足や睡眠の質が関係している可能性が高いと言えるでしょう!


睡眠不足、睡眠の質低下は脳だけではなく、腸内細菌の概日リズムをも狂わせてしまい、毒素を出したり様々な悪影響を及ぼしてしまうのですね!

睡眠の質低下は様々なリスクを高める

睡眠の質が低下することで脳だけではなく、腸内環境にも様々な悪影響を及ぼすということでした。

腸内環境へ及ぼす悪影響について、もう少し具体的にご紹介させていただきたいと思います!



1.毒素が全身に周りやすくなる

腸のバリアが低下すると毒素が体に周る



私たちの腸内において、『腸上皮バリア』という機能があります。
これは腸管上皮細胞が持つ機構で、病原体やウィルスなどの体内侵入を防ぐためのバリア機能を備えています。

このバリア機能は、先ほど出てきましたリポ多糖などの細菌性エンドトキシンと呼ばれる種類などの、様々な毒素から腸管を守るためにも必要不可欠な作用です。


しかしながら、睡眠の質が低いことでこのバリア機能が弱まってしまうのです!

そして
腸管のバリア機能が弱まることで、あらゆる毒素が全身に周りやすくなる
このような悪影響をもたらしてしまうのですね!

2.インスリン抵抗性が強まる

インスリン抵抗性が強くなる



糖質が多い食べ物を食べることで血糖値が上がると、私たちの体内ではインスリンという物質が分泌されて血糖値を下げる働きをしてくれます。

インスリン抵抗性とは、体内でインスリンが十分に分泌されているにもかかわらず、血糖値を下げる働きが鈍くなっている状態のことを指します。


睡眠の質が低いことで、インスリンを受け取る側の細胞たちのインスリン感受性も共に低下してしまいます。
受け取る側であるはずの細胞たちがインスリンを十分に受け取れないということは、インスリンの効きが悪いことを表しています。

これはつまり、
睡眠の質が低下することにより、インスリン抵抗性が強まる
ことを意味するのですね!


インスリン抵抗性が強まっていけばインスリンの効きが悪くなります。
インスリンの効きが悪くなると血糖値がうまく下げられなくなるため、肥満増大や糖尿病など、様々な病気の原因になりやすくなります。


腸内細菌の概日リズムが狂うことでファーミキューテス門が増加し、更にインスリンの効きが悪くなる二段構えで、更なる肥満の増大を加速させてしまうことになるのですね!

3.質の良い便が作られない

睡眠の質が低いと良い便が作られない



夜寝ている時間は、腸が便を作り出す大切な時間です。

睡眠不足によりその大切な時間帯が短くなることも問題であり、また、
睡眠の質低下によって腸内環境が悪化することで、質の良い便を作り出すさまたげにもなってしまいます!


睡眠の質が低下すると概日リズムが乱れて腸内で毒素を出し、腸管のバリア機能が弱まることでそれら毒素が全身に周りやすくなり、そして肥満も増大するなど・・腸が大ダメージを受けることになります。

睡眠の質低下による大ダメージを受けた腸は、質の良い便を作り出すことが困難
になってしまうのですね!


睡眠時間の低下、睡眠の質の低下、このどちらも良い便を作り出すためには大敵ということは間違いありません。

便秘を改善して良い便を作り出すためにも、あなたの睡眠時間と睡眠の質をいまいちど見直してみてはいかがでしょうか?

まとめ

■睡眠の質が低いと腸が不健康になる理由
・『脳腸相関』という働きで、脳と腸はつながっているため
・睡眠不足による脳の疲れは、そのまま腸の悪影響につながってしまう

■腸内細菌の概日リズムが狂うと毒素を出す
・腸内細菌にも脳と同じように概日リズムがある
・腸のストレスがたまるとリポ多糖と呼ばれる毒素を出す

■睡眠の質低下は様々なリスクを高める
1.毒素が全身に周りやすくなる
2.インスリン抵抗性が強まる
3.質の良い便が作られない

睡眠の質が低くなることで、脳だけではなく腸にも悪影響が及びます。

日ごろ頭がボーっとすることが多く、しかも便秘にも悩まれている場合は、あなたの睡眠の質が低い可能性が非常に高いです!

睡眠の質が低いと腸内環境が悪化して、便通を悪くする以外にも様々な悪さを働いてしまいます。


あなたの睡眠の質はいかがでしょうか?

睡眠不足、または睡眠の質が低い人が現代にはとても多く、逆に毎日良く眠れている人のほうが少ないかもしれません。


次の記事にて、睡眠の質を上げてあなたの便秘改善に貢献する方法について詳しくご紹介させていただいています!

あなたの快便のためにも、こちらの記事も引き続きご覧になっていただくことをオススメいたします!

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