便秘薬の問題点

頑固な便秘に苦しむ中、一時の救済をしてくれるのが便秘薬です。

「お腹が張りすぎて苦しい」
「お腹が痛く、つらい」
「とにかく出したい」

などのつらい症状を緩和することに役立ちます。


しかしながらこれは一過性の救済です。

便秘薬を一生のうちにほんの数回使用するだけならば腸にほとんどダメージは残りません。
しかし、これを日常繰り返して使用することで腸へのダメージが蓄積してしまうのです!

次第に便秘薬が常習化することで
「便秘薬をやめたいと思ってもやめることができない」
「便秘薬をやめるタイミングがわからない」
このようなことで悩まれている人は本当に多いのではないでしょうか。


やがて便秘薬をやめていくためにも、まずは便秘薬の問題点について知ることが重要となります。

それでは、便利でありながら実は危険性の高い便秘薬の問題点について、今回はご紹介させていただきます!

問題点1:便秘薬をやめられなくなる

便秘薬をやめたいのにやめられなくなる



私たち人間は、食事により口から食べた物が胃で消化され、小腸まで到達して消化吸収が進みます。
そして大腸から直腸へと送り込まれることで便意を感じて排便が起こります。

これが通常の便意を催す一連の流れとなりますが、便秘薬を使用した場合はこれとは異なる経緯で排便が起きるのです。

多くの便秘薬は、結腸を刺激する刺激性の薬です。
刺激性の便秘薬は体の自然な排便ではなく、不快な便意を催すのです!

不快な便意とは、
お腹がしぶるような感覚だったり、お腹に痛みを伴ったり、下痢を催すときのような便意などのことを指します。


本来大腸に食べた物がやってきて、直腸にまで送られることで脳へと情報が伝達されて、排便の感覚がやってきます。

しかし大腸や結腸を直接刺激する刺激性の便秘薬は、この直腸からの脳への伝達をショートカットすることになります。
これによって得られる排便感が、不快な便意となるのですね。


そしてこのような便意による排便を繰り返すことで、
腸の正常な運動が阻害されて腸が衰え、便秘薬をやめられなくなる
ということが起きてしまいます!


刺激性便秘薬による排便は、正常な排便とは異なります。
これを日常繰り返すことで腸の衰えが加速してしまい、そして便秘薬もやめられなくなるという負のスパイラルが働いてしまうのですね!

「便秘薬をやめたいと願っても、その願いとは裏腹にやめることができなくなる。」
というケースが起きる理由は、このようなメカニズムによるものだったのです!

問題点2:便意が弱まり、やがて喪失する

便秘薬を飲むと便意がよわまる



多くの便秘薬は、大腸や結腸を直接刺激することで、通常とは違う不快な便意を催します。

この通常とは違う便意を催すことで、直腸から脳への情報伝達がカットされることになります。

それはつまり、
便意がだんだんと弱まっていき、やがて喪失してしまう
ことを意味しており、このような危険性を伴うのが便秘薬の問題点なのですね!


通常は腸が蠕動運動を行い、
食べた物を小腸→結腸→直腸へと送りこむことで正常な便意を催します。

しかし日常便秘薬を使用することで腸が衰えていき、腸自ら動くことが困難な状況を作り出すことになるのです!


しかも刺激性便秘薬の問題点はまだあり、
腸が刺激性便秘薬の刺激に次第に慣れてしまうのです。

これにより、
便秘薬の服用量が次第に増えてしまう事態が発生します!
これは非常に問題です!


『腸が自ら蠕動運動をすることができずに衰えていき、そしてさらに、
便秘薬の刺激に腸が慣れてしまうことで、服用量が増えてしまう。』
便秘薬を常飲することで、自然とこのような事態になりかねないのです。

便秘薬から抜け出したいと思ってもやめられなくなるのは、
便秘薬による便意の弱まりと、腸の慣れが深くかかってくるのですね!

問題点3:大腸が不健康になる

便秘薬は大腸を不健康にする



刺激性便秘薬の多くは、アントラキノン系と呼ばれる分類の便秘薬です。

ドラッグストアなどで市販されている大手メーカーなどの便秘薬のうち、約7割もの割合でアントラキノン系便秘薬が販売されています。


このアントラキノン系便秘薬には、センノシドとしてアロエ、センナ、そしてダイオウなどが含まれます。
これらセンノシド、ダイオウなどは、大腸の高振幅収縮波と呼ばれる高圧の蠕動収縮を促します。
この高圧の激しい蠕動収縮が不快な便意を催して、正常な便意を奪うのです!

更にアントラキノン系の刺激性便秘薬を常飲することで、
大腸粘膜の上皮細胞が損傷して細胞のアポトーシス(細胞をより良い状態に保つために起こる細胞の死)が起こります。
これにより死滅した細胞が褐色の色素に変化して腸粘膜に蓄積することで、腸粘膜が黒ずんで見える大腸メラノーシスという症例を発症する可能性が高まります!

大腸メラノーシスは直接大腸がんなどとの関連は報告されていません。
しかし大腸メラノーシスが起きた黒ずんだ腸壁部分は、蠕動運動が非常に鈍くなることが知られています!


つまりアントラキノン系の刺激性便秘薬を日ごろ飲み続けることで、大腸の不健康を加速してしまう
ということが言えるのですね!

まとめ

■問題点1:便秘薬をやめられなくなる
・健康な排便ではなく不快な便意を催す
・腸が衰えて便秘薬をやめられなくなる

■問題点2:便意が弱まり、やがて喪失する
・便意が弱まっていき、やがて喪失してしまう
・便秘薬の服用量が次第に増えてしまう

■問題点3:大腸が不健康になる
・高圧の激しい蠕動収縮が不快な便意を催して、正常な便意を奪う
・大腸メラノーシスが起きた黒ずんだ腸壁部分は、蠕動運動が非常に鈍くなる

便秘薬が私たちに与える問題点は全く軽視できるものではありません。

市場の便秘薬のうち、7割もの割合で流通されている刺激性便秘薬は、非常に手に取りやすいかたちで販売されています。


これらの便秘薬から抜け出していくためには、

腸のために栄養を選び摂取して、腸を健康にすること

ストレスケアで腸を癒していくこと


この2点が非常に重要となってくるのですね!

便秘薬からの卒業を実現していくためにも、これから提供する様々な情報をお役立ていただければ幸いです!


最後までお読みいただき、ありがとうございました!